18.サラリーマンに向いていない自分・その1

20代でSEをやっていた頃、ボーナスの査定評価についての説明は、いつも事後(金額決定後)でした。

「今回はこれこれこういう理由でこうなったから」と一方的に結果を告げられるだけで、それに対する反論の余地はありません。

不服であれば、次回もっと頑張るしか無い、そんな感じでした。

当時の私は20代で若かったこともあり「これだけやっているんだから、もっともらって良いはずだ」と思っていました。

ところが上司の評価は「全然できていない。もっと頑張れ」でした。

その時思ったのです。
「仕事というのは、実際にどれだけやったかどうかが重要なのではなく、どれだけ上司にアピールできたかどうかが重要なんだ」と。

どれだけコツコツ真面目に働こうが、どれだけ成果を出していようが、それを上司にアピールできなければ一切評価されない。

自分をアピールすることが苦手な私にとって、これは苦痛でした。
そして、「どうせ頑張っても評価されず、やってもやらなくても同じ給料なら、やらないほうがマシじゃないか」と考えるようになってしまいました。

そうなると、もう仕事への情熱も消えてしまいました。
だからといっていつもサボって、手を抜いて…ということはしません。

必要最低限、少なくとも定時の時間はきっちり仕事をする。
その代り、残業は極力やらない。

給料分は働くけど、それ以上は頑張らない、そんな風に考えるようになってしまいました。
そして自分は「サラリーマンに向いていないんだな」と思い、SEを辞めた後、個人事業主になりました。

***

個人事業主になったと言っても、もともとエンジニアだったのと、どうしても「営業は苦手」という意識があった私は、ある会社と契約をし、その会社から仕事を貰う形を取りました。

仕事はいつも夕方16~17時位に電話が掛かってきて、そこで翌日分の内容(件数)が伝えられます。
1件につき○○○○円、という感じだったので、件数が多いほうが稼ぎになります。

一時期は朝の8時から夜の20時まで、30分刻みで数をこなしたこともありました。
その時は自分でも「頑張ったな」と思いました。

そしてその時は、それまでの人生で一番稼ぎました。
でも個人事業主は、サラリーマンと違って税金が引かれていません。

住民税や国民健康保険はそこから払わなければならない。
しかも3月には消費税も払わなければならないため、その分取って置かなければならない。

そう考えると、サラリーマン時代の手取り金額と比較して、ちょっと多く稼いだくらいでは全く意味がないわけです。

そんなこんなで働いていた個人事業ですが、徐々に仕事の件数が減っていき、最終的にその会社が「事業撤退する」という事で幕を下ろしました。

「顧客がいるので、事業は別の会社に移管する。
だから、もしこの仕事を続けたいのであれば、その新しい会社と再度契約してほしい」との事でした。

結局1年弱の個人事業主生活でしたが、会社の使いっ走りのような存在になっていた私は、
「いつ休みになるのか前日の夕方になるまで分からない」
「給料(仕事の量)が不安定」
「会社に出社しないという事以外のメリットが全く感じられない」
「これだったら、黙ってても仕事が降ってきて、毎月きちんと決まった金額が振り込まれるサラリーマンの方が楽じゃないか」
と考えるようになり、再度サラリーマンとして仕事をすることを決意します。

その2へ続く


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